新人Webディレクターが学んだWBSの基本

  1. 新人Webディレクターが学んだWBSの基本

WBS講座の様子初めまして。インテリジェントネットの宮下です。 現在入社3ヶ月弱の新人ディレクターです。

以前は7年程お笑い芸人として活動していました。インテリジェントネットが社会人として初の職場なので、毎日新鮮な気持ちで業務に取り組んでおります。

先日、社内で【WBS講座】という勉強会を開催しました。講師はプロジェクトマネジメントを専業にしていらっしゃるd-threeの大崎誠さんです。大崎さんありがとうございます。今回は新人WEBディレクターとして勉強会で学んだことをレポートしたいと思います。

勉強会をする前の自分の認識

今回の勉強会をする前のWBSに関しての僕の知識は

  • WBS=【Work Breakdown Structure】の略である。
  • 先輩ディレクターが作成したWBSを見ることはあった。
  • なんとなく「まあスケジュールのことなんだろうな」

ぐらいのものでした。 まだ自分でWBSを作成したことがなかったので、正直WBSというものの本質や重要性はほとんど理解していなかったように思います。

WBSとスケジュールは違うもの

まず始めに大崎さんがおっしゃっていたのが、WBSはスケジュールのことではないということでした。WBS=【Work Breakdown Structure】という名前の通り、作業を分解して構造化したものであって、WBS自体はスケジュールではないのです。 作業を分類して構造化し、その一つ一つの作業にかかる時間を洗いだし、さらに依存関係を洗いだすと、結果スケジュールになるという訳です。

WBSとスケジュールの違い

便宜上全体をWBSと言っていますが、本来は左側のタスクの並びがWBSであって、右側の何人日かかるとか、先行タスクとか、ガントチャートの部分がスケジュールなんですね。

タスクを分解するコツ

大崎さんはWBS作成の重要なことの一つして「まずはタスクを100個書き出す」とおっしゃっていました。プロジェクトのゴールまでの作業を最小単位まで分解するということです。この時に制約や前提条件は無視してとにかくあるべき論で積めるだけ積むことが大事だそうです。 これが最小単位まで分解できていないと、作業漏れがでてくる可能性があります。大崎さんのお話ではタスクを分解するコツは次の3つです。

  1. 「○○を作る」単位で構造化する
  2. 一人で考えすぎない。専門家を巻き込む
  3. わかることから細分化する

これはWBS作成においてだけでなくどんな仕事でもとても重要なことです。 僕を主に教育してくださっている先輩ディレクターにも再三言われていることがあります。それは、
「タスクを正確に分解することは初めてのことだらけだから難しいかもしれないけど、わからないなりに"意識"はしなさい」
ということです。タスクを分解して段取りを考えるということをおろそかにして作業に着手すると、時間だけが過ぎて結局何にもできていないということになりかねません。実際この3ヶ月弱でも思い当たる節があります。先輩から頼まれた資料作りを正直よくわからないまま始め、数時間使って作った資料が検討違いのものだった...苦い思い出です。
WBS作成だけでなくどんな仕事にも大事な「タスクを分解する」ということのコツを教えていただいたのはとてもありがたかったです。

スケジュールは論理的積み上げの先に見える

上記にもありますが、作業を分類して構造化し、その一つ一つの作業にかかる時間を洗いだし、さらに依存関係を洗いだすと、結果スケジュールになります。この依存関係というのはタスク同士の「これが終わったらこれを始める」や「これが終わったらこれも終わる」等の関係のことです。
大崎さんはこの依存関係を洗い出す際にも、まずは制約や前提条件は無視するべきだとおっしゃっていました。まずは全てをウォーターフォール型で考えます。つまり「これが終わったらこれを始める」ということです。それでスケジュールを作成するとほぼ間違いなく期日に間に合わなくなるそうです。この時点ではこれで良いらしいです。
ここから制約や前提条件を鑑みて調整します。そうすれば絶対に遅らせてはならない工程も可視化しやすくなり、結果精度の高いスケジュールができることになるのです。

お笑いのネタ作りとの共通点

少し話はそれますが、僕はお笑いを7年間ほどやっていたのでネタ作りとの共通点を一つ挙げようと思います。お笑いのネタ作りでもついつい時間の制限等を前提としてネタ作りをしてしまいがちです。そうすると頭に浮かんだアイデアを「ちょっと時間的に無理かな...」却下してしまうことがあります。これはとてももったいないことです。極端な事を言えば、実現可能かどうかも考えずにとにかく面白いアイデアを出すのがネタ作りのあるべき姿だと僕は思います。大崎さんによればWBS作成もあるべき論でまずは作るとおっしゃっているので、WBS作成もそういうブレーンストーミング的な思考(一旦アイデアを否定せずに出す)が必要であり、そこがネタ作りと共通する部分だと感じました。

ワークショップって楽しいですね

講座の中で、実際にWBSを作ってみるというワークショップがありました。
チームごとに

  1. 明日友達の誕生日パーティーを開くプロジェクトのWBS作成
  2. 買い出しに行くスーパーは10時開店、パーティー開催は19時からという条件でスケジュール作成
  3. 実は他に2人が手伝ってくれる、スーパーの開店が実は11時だったという条件でスケジュールを立て直す

という作業をやりました。
ちなみに僕はS部長とチームで、作成したWBSを褒めてもらいました。負けず嫌いのS部長はとてもご満悦でした。

ワークショップの様子

しかし、19時から開催という条件を出されたときに、まずWBSにパーティー開催19時と入力してしまいました。さんざん講義の中で、制約や前提条件を一旦無視して作れと言われていたのにも関わらずです。この部分は今後も強く意識しておかなければいけないなと思いました。
現実の業務ではなかなか難しいことも、こういったワークショップ形式でやることでとてもわかりやすくなりました。WBSとスケジュールの作成が理論だけでなく感覚として理解できたことは大きな収穫だと思います。
今後も社内で色々なワークショップをやっていけたらと思いました。

まとめ

始まる前はWBSがどういうものなのかすらわかっておらず、ついていけるのか不安でしたが、基本的なところから教えて下さったのでとても勉強になりました。改めて大崎さんありがとうございました。今回はWBSとスケジュールに関してでしたが、それ以外のプロジェクトマネジメントについての事もぜひ講義していただきたいです。
WBSを作成するという作業の中にも他の業務にも応用できる(タスクを分解するコツなど)ノウハウがあったので今後の業務に活かしていきたいと思います。

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