アート活動をしていた人間が、Webの世界に入って考えた「デザイン」と「アート」の違いについて

  1. アート活動をしていた人間が、Webの世界に入って考えた「デザイン」と「アート」の違いについて

はじめに

はじめまして。アシスタントとしてアルバイト入社した、畠山です。
Web業界未経験から入社して2ヶ月程と、まだまだ右も左も分からないような状況ですが、実務を通して日々色々なことを学ばせて頂いています。

入社する以前は、大学在学中と大学卒業後もアート活動を行っていました。が、思うところによりWebデザイナーの仕事に関心を持ち、足を踏み入れたという、変な経歴の持ち主です。

今回は、さまざまなところで議論されている「アート」と「デザイン」の違いについて、アートに携わっていた側の人間が、Webの会社であるインテリジェントネットで学んだこと、そこから考えたことについて、書いてみたいと思います。

アートとは?

アート(art)という言葉の語源「ars(ラテン語)」には、「自然」と対になる形での「技術」という意味があり、アートは作る行為そのものと言えます。
アートの現場を見てきた中で、現代では、アートには大きく分けて二種類のタイプが存在していました。それは自己表現型と、問題提起型です。

自己表現型

古くからあるもので、自己の感覚、内面や感情などを表現することが目的です。作る人の表現したいものを絵画や立体などの何らかの方法で形にしていきます。

問題提起型

問題提起型のアートは、特に現代のアートに見られます。現代アートには、それまでの伝統や常識を疑うという所から始まったという流れがあり、見る人に新たな視点を与えることを目的としています。投げかける問題は、美術に対するものから、人間の問題、社会の問題まで、さまざまです。

両タイプとも、あくまで見る人に訴えかけることが目的で、作り手の意図や見る側がどう感じるかは受け手である鑑賞者に委ねられています。表現する内容も、多少の制限はあれど、基本的には何を表現しようが自由!です。

デザインとは?とその違い

デザインにも色や形で表現しているものがありますが、アートと何が違うのでしょうか。
デザイン(design)という言葉には元々設計という意味があり、アートのように作者の表現したいものを表現するのではなく、使用する人の問題や課題を解決することが目的です。

まずは何が問題なのか?を考え、問題とされていることを解決するアイディアや手段を考えていくことになります。そこには、例えばテーマや色、形の指定から、予算、期限など様々な制約があり、その中でより良いものを作っていきます。

ただ漠然とデザインしてはならず、なぜそのようにデザインしたのかという根拠や、なぜそれが良いのかという利点を相手に理解してもらう必要があります。
視覚的なものだけでなく、建築や環境、情報、経営など、人の周りのさまざまな問題解決は全てデザインと言えます。

また、Webデザインにおいては、現場の中で分かったことですが、情報をどのようにユーザーに提供するかを考えることが特に大切で、ビジュアルの要素に加えて情報の設計がより重視される、ということです。そのためには、技術やユーザビリティ、マーケティングなどの非常に多くの知識が必要になります。(私もいま、実務や学習を通して少しずつ勉強しているところです)

アートに近いデザインやデザインに近いアートも存在し、一概に一括りにはできない部分もあります。しかし基本的には、アートとデザインには表現することと問題解決という明確な違いがあります。

おわりに

以上、アートとデザインの特徴について学んだことをお話ししてきましたが、まとめると、

・アートは表現すること、デザインは問題解決。
・アートは理解されるかどうかは受け手の自由で、デザインは根拠を受け手に理解してもらう必要がある。
・アートは自由な表現ができるが、デザインは様々な制約のもとでより良いものを考える。

以上が、二つの大きな違いではないかと考えました。

ただ、アートの問題提起という面は、問題の発見という点で実はデザインに近しいものがあるのかもしれません。
アートには作者と鑑賞者がいて、デザインの先には使う人がいます。どちらも先には人がいるという点で、人と人のコミュニケーションであることは共通しています。

アート活動をしていた中で、新しいものは異なるものの境界から始まっていると感じていました。個人的には、アートとデザインの二つの境界の地平にも新たな何かがあるような気がするのです。
アートの問題提起と、デザインの問題解決がうまく融合することで、社会の問題を解決するより大きな力となる可能性もあるのでは、と思いました。

より良いデザインを目指して、今後も学んでいきたいと思います。

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