マンダム LUCIDO-L(ルシードエル)ブランドサイトリニューアル

  1. マンダム LUCIDO-L(ルシードエル)ブランドサイトリニューアル

LUCIDO-L公式サイトがどのようなマーケティング接点と役割を担うべきかの戦略策定から全面リニューアルまでを担当

株式会社マンダム

マンダム LUCIDO-L(ルシードエル)ブランドサイトリニューアル
https://www.lucido-l.jp/

  • 酸熱ケアReシリーズ
  • アルガンリッチオイルシリーズ

お客さまの声

毛利様

株式会社マンダム
中嶋 沙緒里様(ブランドマーケティング二部マネージャー)
毛利 芽耶様(ブランドマーケティング二部)

INI
和田 嘉弘(代表取締役)
干場 絵美(UX/コンサルティングチーム)
高橋 茉由子(UX/コンサルティングチーム)

―― ルシードエル ブランドサイトリニューアルに至った経緯について

干場・和田

干場:
まずは、今回のルシードエルブランドサイトリニューアルに至る経緯について教えていただけますでしょうか。

中嶋様:
「ルシードエル」というブランドは10年以上前から存在しており、長らく古い情報のままWebサイトの運営を続けてきました。そういった中、コロナ禍を経て自宅でできるヘアケアへの関心が世の中的に高まり、弊社もヘアケア関連の商品を強化していくことになりました。
今回、ブランド内の既存商品であった「質感再整シリーズ」※1に新商品が追加されることをきっかけに、これを機に時代に即した、新しいヘアケアの形を追求していくブランドであることをしっかりと発信していきたい思いから、Webサイトのリニューアルも決断いたしました。

※1 ヘアサロンで人気の施術である「酸熱トリートメント」を自宅でのセルフケアにも取り入れられるようにしたルシードエルブランドの商品

―― リニューアル前のWebサイトにおける課題について

干場:
リニューアル前のサイトで、課題を感じられていたところはございましたか。

中嶋様:
商品ごとの優先順位など、ルシードエルブランド全体での戦略について運用チームのなかで認識が統一されておらず、都度継ぎ足し継ぎ足しでコンテンツを追加していました。サイト内の導線整理もできていませんでした。 そのため、まずはブランド全体の方針をもう一度整理したうえで、サイトの全体設計をやりなおしたいと考えていました。併せて、ユーザーが知りたい情報へすぐに辿り着けるよう、検索性の向上といったところも意識していました。

―― INIを選んでいただいた理由について

毛利様

干場:
ではそのような課題がある中で、今回INIにご発注いただくことになった経緯をお伺いできますでしょうか。

中嶋様:
まず私が前職からのお付き合いがあり、プロジェクトをご一緒していくなかで、いつも真摯に取り組んでいただけていたことが理由としては大きいと思います。個人的に、私たち(依頼をする側)と同じ温度感で課題認識をもってくれていて、解決方法を一緒に考えてくれるベンダーさんとお仕事したいという気持ちがあるんですよね。
INIさんは今までのお付き合いのなかから、そういったところがとても感じられる会社さんなので、今回もご依頼させていただきました。 こちらからの要望に対して、忠実に依頼内容を再現するというよりも、マーケティング観点なども考慮したうえで会話や提案をしていただける姿勢が良いなと感じています。

毛利様:
今回はルシードエルブランドのこれまでのイメージを踏襲するというよりは、新しい世の中のトレンドや時代にはまった、新しいイメージを作っていきたいという思いがあったので、INIさんのUX・マーケティング観点での整理・提案力というところにも期待していました。

―― フェーズ1 ブランド戦略の再整理~サイト構成確定

干場・和田

干場:
まずはルシードエルのブランドサイトがマーケティングプロセスの中でどのような役割を果たすべきか整理しました。具体的には、マンダムさま、LUCIDO-Lのブランド理解と訴求ポイントの整理、ターゲット分析、カスタマージャーニーマップを用いながらユーザーインサイトの整理、必要な体験とコンテンツの整理を経て、おおまかなサイト構成を作っていきました。この工程を実施してみていかがでしたでしょうか。

中嶋様:
これまでほとんどこういった整理を行ってこなかったので、今回のプロジェクト内で実施して良かったと感じています。もともと販売チャネルが店頭のみだったところからスタートしたのですが、今後はECサイトも販売の柱としていきたいと思っています。さらに公式SNSなども展開しチャネルが増えてきたなかで、ブランドサイトに来訪するユーザーがどんな状態にあるのかを考え、サイトが持つべき役割を再確認したことによって、サイトに記載するべき情報が明確になったと感じています。

和田:
マンダムさんと言えば男性向け女性向け問わず商品を展開されていて、多くの方が日常的に使うブランドとして親しみを持っていると思うのですが、ルシードエルブランドの「らしさ」がはっきりと言語化できていなかったのかなと思いました。今回、マンダムさんの企業理念まで遡りつつ、ルシードエルの商品に体現されている特徴にも焦点を当て、改めてロジカルに分解していけたのは良かったと思っています。
具体的には、「健・清・美・楽」をマンダムさまのマーケティングでは重視されていて、特に「楽」がマンダムさまらしいということがわかりました。このコンセプトをユーザー側へどう訴求していくか、という観点をこの時点で持てたのは大きかったです。
サロンから産まれた技術を反映した製品づくりは、サロン行くよりも「楽」というようなコンセプトが背景にあること。創業の精神から引き継ぐ「優良廉価」の大衆普及ということを体現する、全国のドラッグストアという身近な場所で買えるという一貫したストーリーにつなげることができました。

中嶋様:
ブランド自体の「らしさ」に関しては内部的にも共通認識としての資料がなかったので、今回改めて見える化する形で資料にできたのは良かったです。今回整理したものを、今後他の制作物にも一貫して落とし込んでいくことが重要かなと思っています。

―― フェーズ2 情報設計~デザイン

毛利様

干場:
フェーズ1終了後、サイトの実制作に入っていきましたが、今回のリニューアルのポイントの1つとしてデザイン性も重要だったかと思います。

中嶋様:
はい。戦略フェーズでも明らかになった、ドラッグストアなどで手に取っていただいた少ない情報をWebサイトに来訪していただいたユーザーでのブランド体験が同一で世界観が統一されている必要があることが明らかになったので、Webサイト上でブランドの世界観をいかに訴求するか、その一環としてデザインにも力を入れたいと思っていました。

毛利様:
ブランドのレギュレーションとして、「ワクワクする」「おしゃれ」などのキーワードは定義されているのですが、具体的なイメージに落とし込んだときにどういった形になるのか想像できていませんでした。 そのなかで、INIさんからはデザインの方向性を検討するために、イメージをユニークな軸設定でマッピングしていただきながらデザインの方向性を提案してくれたので助かりました。 マッピングいただいた資料やムードボードを見ながら「このイメージは少し違うな」「もう少しこちら寄りかも」など、ブランドとしてのNG領域や方向性をディスカッションしながら固められたのでとても良かったと感じます。

干場:
ありがとうございます。今回、ルシードエルブランドでもシリーズアイテムが多数あり、ブランドサイトとしてのWebサイトと各シリーズページの位置付けも整理していきましたがいかがだったでしょうか。

中嶋様:
「質感再整シリーズ」と「オイルトリートメントシリーズ」の2つのアイテムに注力いただいたのですが、シリーズごとの特徴を掴んでデザインをしていただけたので、シリーズごとのすみわけが明確になり、わかりやすくなりました。 また、ブランドのレギュレーションに「ワクワクする」というキーワードがあるので、やはりインタラクションも欲しいなと思い、各シリーズに合ったインタラクションを提案いただきました。ワクワク感はもちろん、商品が持つ「うるおい感」などの機能的な印象づけにもなったので、良かったと思います。

高橋:
今回、リニューアル前のサイトから要素の選別をしたうえで、UIに落とし込んでいく部分は特に気を付けていました。要素は極力シンプルにして検索性はあげつつも、サイトとして中身がなさ過ぎてもいけなかったので、商品の比較段階にあるユーザーが何を求めているのか?をマンダム様と協議させていただいたうえで、慎重に検討させていただきました。

中嶋様・毛利様・和田・干場

―― INIと仕事をしたご感想・期待値とのギャップについて

干場:
弊社と仕事をした感想や、期待値とのギャップなどがございましたらいただけますでしょうか。

中嶋様:
当初の期待値とギャップはないと感じています。プロセスもアウトプットも満足しています。私が6月頃猛烈に忙しくなってしまったのですが(笑)とても柔軟に動いていただきました。 こちら側からの依頼に対してもちゃんと提案してくださったりとか、これはできないけど逆にこういうことはできる、と正直に言ってもらえている印象です。
依頼する側は、できることとできないことを明確にしてもらう方がありがたいですから。「できない」という回答について、ネガティブなイメージを持つことはないです。「じゃあこうしましょう」という転換をこちらもできるので、建設的に進められたことが良かったです。

毛利様:
これまでは内部で作業していたときはブランドに対しての共通認識がなく、「こんな感じでいいですよね」「まあいいんじゃないか」といった雰囲気だけで進めていましたが、今回サイト全体の再整理をしていくなかで、寄り添っていただき一緒に言語化をしながら作っていくことができたなと。ご依頼させていただいてよかったなと思っています。

毛利様

―― ルシードエルブランドサイトの今後の展望について

中嶋様・毛利様・和田・干場

干場:
ルシードエルブランドサイトの今後の展望というところで、今回のリニューアルで達成したことと、今後新たに取り組んでいきたいなと思ってるところはありますか。

中嶋様:
まず課題として持っていた、時代に即したWebサイトのチューニングというところに対して、今回印象をきちんと変えられたことがありますね。 また、ルシードエルがブランドとして、ヘアケアを中心に頑張っていくんだということを、ユーザーにきちんと発信できるWebサイトに仕上がったと思っています。 これからはWebサイトに対して広告も実施していく予定です。広告から流入してきたユーザーに対して、ルシードエルブランド自体や、各シリーズの理解を促進するためのチャネルとして活用していきたいなと思います。

―― INIとして今後どのように期待に応えていくか・価値を出していくか

和田

和田:
これまでの経緯や以前のご縁から、通販でダイレクトに事業展開しているメーカーさんと、流通が強いメーカーさんのビジネスモデルやユーザーインサイトの違いに触れる貴重な経験をさせていただきました。特にマンダムさんのプロダクトの特徴を経営理念から一貫したストーリーを見つけていく戦略フェーズでは学びが多くありました。

INIはデザインやシステムだけでなく、戦略フェーズでのUXデザインやマーケティング提案が強みです。誰にどんなタイミングでどんな体験を提供すれば良いのかによって、プロジェクトの方向性から変わってきます。今回でマンダムさまの理念やビジネス理解も深まったので他のプロダクトでもこれらの知見を活かしてご支援できればと考えています。

干場:
Webサイトのリニューアルにおいて、情報設計やデザインの進め方や決め方は悩ましい課題です。時折、お客様から進め方に関する具体的な依頼が寄せられることもありますが、今回は最初にWebサイトの位置付けや戦略を整理できたので、カスタマージャーニーマップなどを指標にして情報設計を進めることで、お客様と協力して進めることができました。このアプローチが成功の要因の一つであり、今後もマンダムさまとの共創を通じてより優れたWeb体験を提供していければと思います。
これからはリニューアル後の仮説検証のフェーズになります。引き続きKPI達成に向けて細かい改修などが進行する見込みですので、ぜひ今後も一緒に伴走させていただけたら幸いです!

クライアント

株式会社マンダム

事業内容

日本の化粧品メーカー。「男性事業」「女性事業」の2つの事業を中心に、化粧品や香水などの製造販売を行う。 主なブランドは「ギャツビー」「ルシード」「ビフェスタ」「ルシードエル」等。

集合写真
マンダム様オフィス


INIの担当業務

  • プロジェクトマネジメント
  • 企画・要件定義
  • サイト戦略策定
  • UX設計
  • サイト設計
  • 情報アーキテクチャ、UI設計
  • デザイン開発
  • HTML・CSS・JavaScript開発

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